中国の大気汚染で思うこと [ニュース・国際情勢]
中国の大気汚染は本当に深刻ですね。
ブログにも書いたのですが、一昨年（2011年）の夏休みは北京、その前年（2010年）は上海と北京に行きました。
一昨年の記事はこちら。
【2011年夏の天安門。現状に比べればましのようですが、空は灰色です。】
夏でしたし、雨が降ったりしたので、今ほど深刻ではなかったのですが、やはり空気が大変悪く、「もう来るのはやめよう」と思いました。
私が最初に中国に行ったのは1981年のことでした。
3月だったのですが、そのときは「町が石炭のニオイがする」と思いました。
そして、走っている車の多くは（恐らくソ連の援助で建てられた工場で作られた）中国製のもので、排気ガスがとてもクサかった覚えがあります。
その後、1995年から98年まで3年半ほど北京に住んでいたわけですが、冬になるとやはり石炭のニオイがしました。
北京空港に着いて、飛行機のドアを出た瞬間、ちょっと懐かしいニオイが感じられました。
（幼いころ一時住んでいた家のお風呂は石炭で沸かしていましたので…。）
普通、飛行機を降りるときは、灯油を燃やしたようなジェット燃料のニオイがするのですが…。
北京はまだマシな方で、北京に近い河北省とか山西省は石炭が採れるため、エネルギーに占める石炭の割合がさらに高かったようで、街中が石炭の煤煙に覆われているような感じでした。
その頃、中国の鉄道輸送力の大半は石炭を運ぶのに使われていると聞いた覚えがあります。
1990年代、北京市民はまだみんな自転車に乗ってました。
地下鉄はまだ2路線しかなく、バスを使わない市民は自転車で通勤するのが普通でした。
郊外から1時間半とか2時間、自転車に乗って通勤する、という人も多かったようです。
「所属単位」（職場）の車を乗り回したり、特権階級の人間や一部の金持ちが車に乗ってましたが、「自家用車」はまだ一般的ではなかったはずです。
その頃は「この自転車が全部自動車に入れ替わったら、大変なことになるだろうな」と思ってました。
15年経って、その「大変なこと」が起きている感じですね。
まあ、「日本の1960年代と似ている」という話なので、あと40年か50年経ったら改善されるのでしょう。
そういえば「中国人が全員ティシューペーパーを使うようになったら、世界中の森があっという間になくなる」という試算を昔（20〜30年前）読んだ気がします。
「あっという間」ではなく「3時間」だか「3日」だか「3年」だったような気もしますが、よく覚えてません。
もちろん、中国だけが悪いのではなく、地球上のすべての人間は、多かれ少なかれ、環境に負荷をかけながら生きているわけですが、それにしても、早く環境が改善されることを切に望みます。
＜追記＞ 昭和40年代に「東京・杉並で光化学スモッグが発生した」というニュースを聞いて、子どもごころに「大変なことだなあ」と思いました。
その杉並区にイマ住んでいるわけですが…。
＜追記終わり＞
ブログにも書いたのですが、一昨年（2011年）の夏休みは北京、その前年（2010年）は上海と北京に行きました。
一昨年の記事はこちら。
【2011年夏の天安門。現状に比べればましのようですが、空は灰色です。】
夏でしたし、雨が降ったりしたので、今ほど深刻ではなかったのですが、やはり空気が大変悪く、「もう来るのはやめよう」と思いました。
私が最初に中国に行ったのは1981年のことでした。
3月だったのですが、そのときは「町が石炭のニオイがする」と思いました。
そして、走っている車の多くは（恐らくソ連の援助で建てられた工場で作られた）中国製のもので、排気ガスがとてもクサかった覚えがあります。
その後、1995年から98年まで3年半ほど北京に住んでいたわけですが、冬になるとやはり石炭のニオイがしました。
北京空港に着いて、飛行機のドアを出た瞬間、ちょっと懐かしいニオイが感じられました。
（幼いころ一時住んでいた家のお風呂は石炭で沸かしていましたので…。）
普通、飛行機を降りるときは、灯油を燃やしたようなジェット燃料のニオイがするのですが…。
北京はまだマシな方で、北京に近い河北省とか山西省は石炭が採れるため、エネルギーに占める石炭の割合がさらに高かったようで、街中が石炭の煤煙に覆われているような感じでした。
その頃、中国の鉄道輸送力の大半は石炭を運ぶのに使われていると聞いた覚えがあります。
1990年代、北京市民はまだみんな自転車に乗ってました。
地下鉄はまだ2路線しかなく、バスを使わない市民は自転車で通勤するのが普通でした。
郊外から1時間半とか2時間、自転車に乗って通勤する、という人も多かったようです。
「所属単位」（職場）の車を乗り回したり、特権階級の人間や一部の金持ちが車に乗ってましたが、「自家用車」はまだ一般的ではなかったはずです。
その頃は「この自転車が全部自動車に入れ替わったら、大変なことになるだろうな」と思ってました。
15年経って、その「大変なこと」が起きている感じですね。
まあ、「日本の1960年代と似ている」という話なので、あと40年か50年経ったら改善されるのでしょう。
そういえば「中国人が全員ティシューペーパーを使うようになったら、世界中の森があっという間になくなる」という試算を昔（20〜30年前）読んだ気がします。
「あっという間」ではなく「3時間」だか「3日」だか「3年」だったような気もしますが、よく覚えてません。
もちろん、中国だけが悪いのではなく、地球上のすべての人間は、多かれ少なかれ、環境に負荷をかけながら生きているわけですが、それにしても、早く環境が改善されることを切に望みます。
＜追記＞ 昭和40年代に「東京・杉並で光化学スモッグが発生した」というニュースを聞いて、子どもごころに「大変なことだなあ」と思いました。
その杉並区にイマ住んでいるわけですが…。
＜追記終わり＞
中国はまだクルマの排ガス規制も先進国のそれとは二世代前くらいの水準であり、各メーカが低コストのクルマを販売してきています。
あんな大国にこういうクルマを売っていたらどうなるか、予測はできていたはずだと思います。
中国は、最初からカリフォルニア並の厳しい法規制をすべきではなかったかと思います。
by YAP (2013-02-09 07:13)
４０年程前の日本を見る思いです。ただ中国は図体がデカイので周囲への影響も大ですね。
私のイメージとしては今も天安門広場＝自転車の洪水です。
by サットン (2013-02-09 10:36)
昔は日本もこういう状態を作っていたことを考えると、大きな声で文句は言えないのかもしれませんが・・・人の数も、規模も違いますからね～何とかしてほしいものです。
中国では日本製の空気清浄機がよく売れているようで・・・私も買い占められる前に、ゲットしなくては！（笑）
by ぬれぴよこ (2013-02-11 15:19)
石炭のにおいというと、蒸気機関車の近くにずっといるような感じでしょうか?
東京の空気はずいぶんよくなったように思いますが、慣れただけだったりして(笑)。
by sonic (2013-02-11 21:05)
YAPさま
まあ、「自分さえよければあとは知らない」という考えの人が多いですからね、中国では…。
「規制が自分たちのためになる」ということを分からせなければならなかったのでしょうが…。
by Lionbass (2013-02-14 14:19)
サットンさま
予想以上に自動車の普及が早かった／速かったんでしょうね。
ベトナムや台湾は自転車からバイクに移行して、それから車だと思うんですが、バイク段階を飛び越したような気もします。
by Lionbass (2013-02-14 14:20)
ぬれぴよこさま
人口は10倍以上ですからね。
経済規模も日本を抜いたそうですし…。
昔の日本の汚染は、ほとんど国内にとどまっていたのだと思うんですが…。
by Lionbass (2013-02-14 14:23)
sonicさま
そうです。あの（蒸気機関車の）匂い（臭い？）です。
現代の日本で石炭のにおいってかぐことないですね、そういえば…。
by Lionbass (2013-02-14 14:25)