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歌詞が心に染み入りました【イアン・ボストリッジの歌曲を聴く】 [音楽・楽器]

チケットをさる方面から入手したので、珍しく声楽のコンサートに行ってきました。

img_ボストリッジ.jpg

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〈歌曲(リート)の森〉~詩と音楽 Gedichte und Musik~ 第13篇
イアン・ボストリッジ(テノール)
日時:2014年4月14日(月)午後7時開演
開場:トッパンホール(東京・飯田橋)
ピアノ:ジュリアス・ドレイク

曲目:
G.マーラー
「若き日の歌」より
 春の朝
 思い出
「子どもの魔法の角笛」より
 少年鼓手
 トランペットが美しく鳴りひびくところ
 死んだ鼓手
「さすらう若人の歌」
 第1曲 いとしいひとがお嫁に行く日は
 第2曲 今朝ぼくは野原を歩んだ
 第3曲 ぼくは燃える剣をもっている
 第4曲 いとしいあの子のつぶらな瞳が
B.ブリテン
「ジョン・ダンの神聖なソネット」
 第1曲 ああ、私の黒く汚れた魂よ
 第2曲 私の心を叩き割って下さい
 第3曲 ああ、できることなら、昔の溜息や涙の雨が
 第4曲 ああ、私も悩ますため
 第5曲 今夜が世界の最後の夜であっても
 第6曲 私が愛した彼女は
 第7曲 丸い地球の幻想上の四隅に立って
 第8曲 あなたが私を創られた
 第9曲 死よ、思い上がるな
「民謡編曲第1集《イギリスの歌》」より〈サリーの国〉
「民謡編曲第3集《イギリスの歌》」より〈おお悲しい〉
「民謡編曲第1集《イギリスの歌》」より〈オリヴァー・クロムウェル〉
<アンコール>
シューベルト
「漁夫の歌」(D881)
「はなだいこん」(D752)
「ます」(D550)
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実は、恥ずかしながら事前の知識をほとんど持たないまま会場に行きました。
もちろんそんな大きなホールではありませんが、ほぼ満席でした。(チケットは完売だったもよう)

ボストリッジはイギリス出身のテノール。
長身の痩せ型で、歌手としては珍しいタイプかもしれません。
オックスフォード大学で歴史学の博士課程を出たあと音楽家としての活動を始めたそうです。
【リサイタルのフライヤー】
img_ボストリッジちらし.jpg

歌を聴いていると、プログラムに載っている歌詞を読まずにはいられませんでした。
身振り手振りを交え、ステージ上を(そんなに広い範囲ではありませんが)動き回りながら歌うので、そこに「感情」が込められているのは(歌詞が分からなくても)明らか。
歌詞を読まずにはいられませんでした。
会場のお客さんのほとんどがプログラムを広げていました。

前半はマーラーの歌曲でドイツ語なので、訳詞を読みながら聴きました。
「死」や「別れ」を取り上げた歌詞が心に染み入りました。
「さすらう若人の歌」は交響曲1番などにも取り入れられているので、なじみのあるメロディーが出てきて、飽きることがありませんでした。

後半はブリテン。
以前、所属オケで「青少年のための管弦楽入門」の曲目解説を書く機会があり、ブリテンの伝記を読んだので、「どんな曲だろう」と思いながら聴きました。
不協和音の連続する「20世紀の音楽」で、歌うのは難しそうでしたが、ボストリッジは「自分のもの」にしていると感じました。

アンコールはシューベルトの歌曲を3つ。
ブリテンのあとに聞くと、なんだかほっとしました。

歌声についての論評はできないのですが、オペラなどのようにビブラートたっぷりで朗々と歌うというよりは、ときに演劇(俳優)のように、役を演じる、感情を表すことがこんなに伝わってくる演奏会はなかなかないと思いました。
楽器の演奏にも参考にしなければと思います。
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