旧大統領官邸で戦争の生々しい痕跡を目にする【2014夏ベトナム旅行記(31)】

「東京にもあったあのコーヒー店と金魚レストラン【2014夏ベトナム旅行記(30)】」から続きます。

ベトナム旅行の実質上の最終日。
お昼ごはんのあとは、ホーチミン市観光の重要スポットの一つ統一会堂を訪れます。
かつての南ベトナムの大統領官邸だった建物です。


敷地に入ると戦車がお出迎え。
そう、この場所は、1975年のベトナム戦争終結の際、北ベトナムの戦車が突入した場所なんです。



現在の建物自体は1960年代に造られたものとのこと。
大統領官邸として、1階には閣議室や、首脳会談を行う会議室、それに賓客を迎えての宴会を開いた部屋などがあり、観光客も見ることができます。



「1961年10月のグエン・バン・チュー大統領とグエン・カオ・キ副大統領の就任の宴など、重要な宴会が開催された」との説明があります。



展示されているかつての宴会の写真。
中央の口ひげの人物がグエン・カオ・キ氏だそうです。


こちらはベトナム戦争当時の写真の展示。
左の真ん中の写真は、北ベトナム軍の戦車がこの統一会堂（当時の大統領官邸）に突入する場面だそうです。


地下に降りると、戦争当時使われた施設が公開されています。
こんな廊下があります。


こちらは英語で「ウォールーム」と説明されている指揮所。
当時の南ベトナムの首脳が、ここから作戦の指示を出していました。




こちらは通信室。
さまざまな通信機器が残されています。






壁に貼られている当時の地図。
ベトナム語はさっぱり分かりませんが中国南部の広東語などに似ているとのこと。
「BAN-DO」というのは、ひょっとして「版図」でしょうか？


「バンカー」は地下壕という意味ですね。


地上に戻ります。
前庭のロータリーはこんな感じ。
ここがかつて「戦場」だった、しかもそんな遠くない昔だったのは、いろいろ考えさせられますね。


噴水の向こうに見えるのが、戦車が突入した門ですかね！？


売店でペットボトル入り飲料を買ってひと息。


次の目的地に向かいます。
（つづく）

タグ：地下壕 ホーチミン ベトナム戦争 大統領官邸 戦車

コメント 2

戦火での重要な拠点は、地下の目立たないところに造られるんですね。
そりゃそうか。
by YAP (2014-11-06 07:08) 

YAPさま（反応遅くてすみません。）
実際に戦争で使われていた場所が見られるのは貴重ですよね。
今のベトナム政府は、いわば「敵」だったので、意識して見せているのかもしれません。
by Lionbass (2014-11-12 12:03)