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《旅の総括》『フィンランドの歴史』について【2015欧州3カ国旅行記(37)】 [旅行・乗り物]

「《旅の総括》『ベルリンの歴史』について【2015欧州3カ国旅行記(36)】」から続きます。

ポーランドが周辺の大国に侵略・支配されたこと、ベルリンが「壁」により分断されるという「冷戦の象徴」であったことについて書きましたが、フィンランドも実は「外国」に支配された歴史があります。

その「外国」とはスウェーデンロシアです。
フィンランドは12世紀ごろから19世紀初めまでスウェーデンの支配下にあり、続いて19世紀からはロシアに支配されました。

現在でも、フィンランド国内の案内標識などは、スウェーデン語とフィンランド語の2つの言語で書かれています。

首都ヘルシンキのシンボル、白亜のドームが印象的なヘルシンキ大聖堂は、プロテスタントの教会ですが、スウェーデンに支配されていた時代にプロテスタントが広まったそうです。
IMG_4432大聖堂.JPG

一方、そこから数百メートルの場所にあるウスペンスキー大寺院はロシア正教の教会。
ロシア国外にあるものとしては最大ということです。
IMG_4435ウスペンスキー寺院.JPG

この2つの教会が、スウェーデン支配時代とロシア支配時代を象徴していると言えるのではないでしょうか?

フィンランドの「第2の国歌」とされるシベリウス交響詩「フィンランディア」が作曲されたのは19世紀末のこと。
フィンランド人のナショナリズムの盛り上がりがシベリウスの創作活動にも影響を与えたそうです。
IMG_4418シベリウス.JPG

しかし、ロシアの支配から脱するには1910年代のロシア革命と第一次大戦を待たねばなりませんでした。

そして、第二次大戦後、フィンランドは経済体制としては資本主義を採用したものの、NATO(北大西洋条約機構)には加盟せず、ソ連の意向に真っ向からは反対しない(できない)状況が続きました。
「フィンランド化」という言葉があって、こうした状況(資本主義だが共産陣営の影響下にある)を指します。

まさに、フィンランドが置かれた難しい立場を象徴していますね。

そういえば、フィンランド人はアジアから興ったフン族の末裔という説もあるようですね。
現在のフィンランド人がアジア人的な部分を持っているかどうかと聞かれれば、ほとんど確認できないという答えになるようですが…。

(つづく)
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コメント 4

YAP

なるほど、スウェーデンとフィンランドがあまり仲がよくないのが、ちょっとわかりました。
北欧四国って、なんとなくですが、フィンランドとそれ以外に分けられますもんね。
(スカンジナビア航空の例然り)
by YAP (2016-01-16 19:03) 

やなぼー

知りませんでしたm(_ _)m
ウチは、フィンランド・ログなんですが・・・f^_^;)
by やなぼー (2016-01-20 05:28) 

Lionbass

YAPさま
そうですね。
スカンジナビア半島のノルウェー、スウェーデン、フィンランドの3カ国は同じような国が並んでいるような気がしてしまいますが、(当然のことながら)それぞれの歴史を持っているわけですね。
by Lionbass (2016-01-23 15:09) 

Lionbass

やなぼーさま
コメントありがとうございます。
ログハウスにお住まいということですか?
おしゃれなお宅なんでしょうね。^_^
by Lionbass (2016-01-23 15:10) 

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