サプライズ満載のベートーベン【N響4月A定期を聴く】：【本家】音楽・読書・ときどき旅行日記2.0：SSブログ

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サプライズ満載のベートーベン【N響4月A定期を聴く】　[音楽・楽器] [編集]

NHK交響楽団の定期演奏会に行ってきました。

2月は都合でチケットを家族に譲り、3月は演奏会がお休みだったので、 1月29日に聴いて以来約3ヵ月ぶりです。

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NHK交響楽団第1724回定期演奏会
日時：2012年4月15日（日）午後3時開演
会場：NHKホール（東京・渋谷）
指揮：ロジャー・ノリントン
独奏：マルティン・ヘルムヒェン（ピアノ）
　　　ヴェロニカ・エーベルレ（バイオリン）
　　　石坂団十郎（チェロ）
曲目：ベートーベン　歌劇「フィデリオ」序曲
　　　同　三重協奏曲ハ長調
　　　同　交響曲第3番変ホ長調「英雄」
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今回は、いろいろと「フツー」と違う演奏をすることで知られているサー・ロジャー・ノリントンの指揮ということで、楽しみにしていました。

サー・ロジャーの指揮する演奏会は、テレビでは何度も見ていますが、生では初めてでした。
「フツー」の演奏との違いは、弦楽器のビブラートを排することや、テンポ・強弱などについての「独特」（？）の解釈など…。

今回、前半の序曲と三重協奏曲では、弦楽器の数が上(1st Vn.)から10-10-8-6-6という割と小さめの編成。

コントラバスはひな壇の最上段、つまりオケの一番後ろに横一列に並んでいて、その後方に反響板が置かれています。
この反響板が「サプライズ」その1。
「特設」のように見えるんですが、サー・ロジャーの演奏会では以前から置かれているんでしょうか？

トップは、右から3人目（前半のCb6人のときは真ん中のプルトで）した。

協奏曲では、蓋をはずしたピアノがオケの弦楽器の中央に配置され、上手にチェロ、下手にバイオリンのソリストが位置。
指揮者はピアノのそばの上手側、ビオラの前あたりに立ってました。

後半の交響曲3番は、弦楽器が16-14-12-10-8に増え、木管楽器は4人ずつの「倍管」に。

弦楽器、管楽器は「普通」の楽器でしたが、バロックティンパニが使われていました。
配置はトランペットやトロンボーンとともに、舞台後方の最上手。
（一方ホルンは、前半は木管楽器の横で、後半は最下手。）
このバロックティンパニがこの日最大の「サプライズ」だったかもしれません。
特にシンフォニーでは、『普通』の演奏とはかなり印象が違いました。

全体として、強弱やアクセントのついた音符が強調されていて、独特の「ノリントン節」が全開でした。

特設（？）の反響板のおかげでしょうか、全体的にコントラバスはかなりよく聞こえてました。
うまく説明できませんが、「右」（上手）とか「左」（下手）とかではなく「ステージ全体から聞こえてくる」ような感じでした。

これに対し、バイオリン（特に1st）の聞こえ方はいま一つだったような気がします。
休憩時間にロビーで話していた人も、バイオリンが聞こえにくいと言っていました。

交響曲第2楽章（葬送行進曲）のコントラバスですが、装飾音符の「入り」は拍の頭（装飾音符でない正規の音符は楽譜通り）でした。

何だか散漫なメモのような文章になってしまいましたが、とても楽しい「英雄」でした。
（一方、三重協奏曲は、ソリストは頑張ってましたが、ちょっと物足りない感じだったかも…。）

【以下追記】
ところで、開演前の場内アナウンスで、「演奏は『余韻』まで楽しんでください」と繰り返し呼び掛けてました。
『翻訳』すると、「曲が終わっても、先を争って『掛け声』を発するのをやめて、指揮者が手を下ろすまで待ってほしい」ということですね。
我先に「BRAVO」と叫ぶ、いわゆる「ブラボーおじさん」（複数）への苦情が多いのではないでしょうか…。