「街場のメディア論」 [読書]
▼読み終わった本
*「街場のメディア論」
内田樹・著、光文社新書
【帯紹介】
******************************
メディアの不調は
日本人の知性の不調と
同期している
巷のテレビ、新聞、出版「危機」論は嘘ばかり
誰も語らないそのほんとうの原因を明らかにする
******************************
今年夏に読んだ「下流志向」と同じ内田樹氏の本。
大学の講義をまとめたものだそうです。
「街場の〜」と題する著書を何冊か出しているようですが、この本は私の仕事に直接関係する「メディア」について論じています。
この本(講義)では、放送、新聞、出版という「『マス』メディア」について考えていますが、単にメディアの問題点を論じるだけでなく、「世論」や「正義」など社会の基本にある概念についても、鋭い考察を明らかにしています。
抽象的で恐縮ですが、今日のある方は是非読んでみてください。
そして、この本の中で「なるほど」と思ったのは、「本棚の持つ欲望」という話。
次のような一文があります。
『僕たちは書棚に「いつか読もうと思っている本」を並べ、家に来る人たちに向かって、いや誰よりも自分自身に向かって、「これらの本を読破した私」を詐称的に開示しています。その詐称から引き出す利益が多ければ多いほど、「これらの本をいつかは読まねばならぬ」という切迫感は増す。書棚というのは、そういう力動的な構造になっている。」
要するに「本棚というのは、そこに並んでいる本によって、『どんな本を読む人間か』を人に見せつける役目がある。その中には、『まだ読んでいないが、これから読もう』と思っている本も含まれる」ということだと思います。
この指摘は、電子書籍の話をする文脈で出てきます。
要するに、電子書籍がいくら便利だと言っても、本棚の変わりにはならない、ということ。
そういえば、ウェブ上でも、読んだ本を本棚のように並べて表示するサイトがありますね。
私も登録はしていますが、面倒で結局活用してませんが…。
▽購入した本
*「大人の東京散歩—『昭和』を探して」
鈴木伸子・著、河出文庫
クリック↓お願いします。
にほんブログ村
*「街場のメディア論」
内田樹・著、光文社新書
【帯紹介】
******************************
メディアの不調は
日本人の知性の不調と
同期している
巷のテレビ、新聞、出版「危機」論は嘘ばかり
誰も語らないそのほんとうの原因を明らかにする
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今年夏に読んだ「下流志向」と同じ内田樹氏の本。
大学の講義をまとめたものだそうです。
「街場の〜」と題する著書を何冊か出しているようですが、この本は私の仕事に直接関係する「メディア」について論じています。
この本(講義)では、放送、新聞、出版という「『マス』メディア」について考えていますが、単にメディアの問題点を論じるだけでなく、「世論」や「正義」など社会の基本にある概念についても、鋭い考察を明らかにしています。
抽象的で恐縮ですが、今日のある方は是非読んでみてください。
そして、この本の中で「なるほど」と思ったのは、「本棚の持つ欲望」という話。
次のような一文があります。
『僕たちは書棚に「いつか読もうと思っている本」を並べ、家に来る人たちに向かって、いや誰よりも自分自身に向かって、「これらの本を読破した私」を詐称的に開示しています。その詐称から引き出す利益が多ければ多いほど、「これらの本をいつかは読まねばならぬ」という切迫感は増す。書棚というのは、そういう力動的な構造になっている。」
要するに「本棚というのは、そこに並んでいる本によって、『どんな本を読む人間か』を人に見せつける役目がある。その中には、『まだ読んでいないが、これから読もう』と思っている本も含まれる」ということだと思います。
この指摘は、電子書籍の話をする文脈で出てきます。
要するに、電子書籍がいくら便利だと言っても、本棚の変わりにはならない、ということ。
そういえば、ウェブ上でも、読んだ本を本棚のように並べて表示するサイトがありますね。
私も登録はしていますが、面倒で結局活用してませんが…。
▽購入した本
*「大人の東京散歩—『昭和』を探して」
鈴木伸子・著、河出文庫
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本棚の欲望・・・ 考えたことなかったですけど、
なるほど、そうかも!って思いました(^^)
by junko (2010-12-12 09:54)
うちの本棚は、キャパシティが小さいため、読んだ本やこれから読む本を並べて置く余裕はなく、捨てられない本…たとえばお世話になった教授の著書とか思い出のパンフレットとかでいっぱいです。いつか引っ越すことができたなら、大きな本棚を置けるスペースを確保したいと思います。
by 青沢東(QMY) (2010-12-12 17:29)