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『中国4000年の歴史』を見る【故宮博物院・特別展】 [日記・身辺雑記]

東京・上野の東京国立博物館で開かれている特別展「台北 國立故宮博物院 -神品至宝-」を観覧しに行きました。

台湾の台北にある「故宮博物院」の収蔵物を展示する展覧会です。

img_国立博物館201408.jpg

内部の写真はありませんが、古いものは紀元前2000年ごろのものもあって、文字通り「中国4000年の歴史」を感じました。
まあ、4000年前に中国大陸に住んでいた人たちが、現在の中華文明とどれくらい関わりがあるかは疑問があるかもしれませんが…。

台北の故宮博物院の「目玉」といえば翡翠(ひすい)を彫って作られた「白菜」の彫刻や、「豚の角煮?」に見える「肉形石」、それにクマと人間が組み合っている様子を白黒の石で表現した彫刻(下の写真参照)など。
img_故宮博物院ちらし.jpg

台北でも博物院に足を運んだので、いずれも見たような気がします。
今回は、「白菜」の展示はすでに終わっていて、「肉形石」もありませんでしたが、「クマと人」は見ることができました。

あと、唐代以降の書画の数々をとても興味深く見ました。
何百年も前の文字(漢字)がそのまま読めるというのは、驚くべきことなのではないでしょうか。
(読めても意味は分からないことの方が多いのですが…。)
亡き父は書道家だったので、見せてやりたいと思いました。

収蔵品は、元々は北京の故宮(紫禁城)などに収められていたものですが、国共内戦(国民党と共産党の戦い)のさなか、蒋介石率いる国民党の人々が、苦労して台北まで運んだのだそうです。
それだけでも大変なドラマがあったと聞きます。

そして、中国と台湾は、国際社会でいろんな「さや当て」を繰り広げていて、日本政府は北京を首都とする中華人民共和国を唯一の正当政府としています。

今回の特別展を開催するにあたっても、いろいろせめぎ合いがあったようです。
極端な話、日本国内に持ち込まれた文物を、北京政府が「我々のものだから引き渡せ」と要求してくる可能性もあったと聞きます。

そうした複雑な事情が、チケットやポスター・ちらしにも表れています。

こちらの左の写真は前売り券。
そして、右は当日交換された入場券と建物の外の「看板」です。
違いがお分かりでしょうか?
img_故宮博物院前売り券.jpgimg_故宮博物院新入場券.jpg

前売り券にはない「國立」の文字が、新しい券・看板には入っています。
この「國立」を入れるかどうかで深刻なやり取りがあったとの話です。

でも、特別展の名称が「台北~」となっていて「中華民国~」ではないところに、台湾側の配慮(譲歩?)もあるような気がします。
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コメント 2

YAP

これは話題の展示ですね。
「白菜」はもう展示されてないんですね...
見逃しちゃったなあ。
by YAP (2014-08-27 08:22) 

Lionbass

YAPさま
(遅レスすみません。)
「白菜」は実は3種類あるらしいので、別の「白菜」を展示すればいいと思うんですけどね…。
by Lionbass (2014-09-08 14:28) 

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