SSブログ

『自尊心』と『言語』について【2014夏ベトナム旅行記(35)・終】 [旅行・乗り物]

「午前2時に起床しA321で帰国の途に【2014夏ベトナム旅行記(34)】」から続きます。

さて、帰国から2カ月以上たってしまいましたが、8月末~9月第1週に行ったベトナム夏休み旅行記の最終回です。

今回の旅行(8泊9日)で思ったのは、ベトナムの人たちは自分たちの国に強烈な自尊心(プライド?)を抱いているのだなあ、ということです。
長い間中国に支配され、その後フランス、アメリカと戦った末に現在の国を造ったという歴史が影響しているのだろうと思います。

もう一つ思ったのは「言葉(ベトナム語)が分かったらなあ」ということ。
というのは、上記の「自意識」が関係するのか、街中の看板や表示がベトナム語しかないからです。

写真はきのうも掲載したホーチミンのタンソンニャット国際空港のターミナル上の表示。
IMG_3367空港ターミナル.JPG
(雨で見にくいですが)「Cảng hàng không quốc tế Tân Sơn Nhất」と書いてあります。

ベトナム語は、中国語、特に南部(広東省など)の言葉に似ていると聞きます。
上記のタンソンニャット空港の場合、例えば「cảng」は「港」ですし、「hàng không」は「航空」の意味だそうです。
北京語(ピンイン)だと「港」は「gang」で、「航空」は「hangkong」になります。
ほとんど一緒ですね。

つまり「漢字で書いてくれれば日本人はかなり意味が分かるのになあ」と思った次第。
ベトナム語は、フランスに支配された時代に「改革」されて、アルファベット表記に変わってしまったそうです。
フランス人にとってはその方がよかったんでしょうが、日本人や中国人にとっては、とても残念な話ですね。

日本でも、明治維新後や第二次大戦敗戦後に、「漢字を廃止してローマ字表記にせよ」などと真面目に主張する人がいたそうですが、さすがにそうはなりませんでした。
もし漢字を廃止していたら、ベトナムと同じような状況になっていたのかもしれません。

韓国・北朝鮮も漢字を使いませんが、ベトナムと違ったのは「ハングル」という独自の文字を持っていたこと。
このハングルは、発明(考案)が15世紀というとても新しい文字で、非常に合理的にできています。

いろいろ優れた点はあるのですが、特に「漢字1文字の発音をハングル1文字で表記できる」ようにしたのは、大変な利点です。
漢字を使わなくても、文字数が増えないわけです。

それに対しベトナム語は、例えば「航空→hángkōng」の場合、2文字が8文字になっています。
日本語でも、「航空→こうくう」で4文字ですが、例えば「表情→ひょうじょう」だと6文字になってしまいます。


話は戻りますが、街を歩いていて「看板などがベトナム語の表示しかない」のはかなり困りました。

ベトナムで必要性の高い外国語というと、英語、フランス語、中国語あたりでしょうか。
それに日本語、韓国語、ロシア語あたりが加わるかもしれません。

でも、英語とか中国語表示はあまりしたくないのではないか、と思いました。

実は日本も似たような状況ではないでしょうか。
つい最近まで、駅や道路・交差点の看板は、日本語と(外国人には訳の分からない)ローマ字表示しかありませんでした。
例えば「国会議事堂」とだと、日本人と漢字の読める中国語圏の人しか理解できませんよね。
「Kokkaigijido」は日本人以外にはまったく意味不明です。

さすがに、東京では中国語と韓国語の看板・表示が増えましたし、「ローマ字(化した日本語)」ではなく「(翻訳した)英語」を表示するようになりましたが、オリンピックに向けて、さらに改善が必要だと、ベトナムを旅行してみて思いました。

そして、通貨「ドン」の桁数が多いことも先に紹介しました。
IMG_3248ベトナム紙幣.JPG

日本円より桁が2つ多いので、いろんなところで「0」を3つとって、つまり1,000以下のケタを省略して表示してあるので、最初は戸惑いました。


あと、去年のタイ旅行では、途中でおなかを壊して結構大変でしたが、今年は大丈夫でした。
結構気をつけてはいたのですが、ベトナム料理は生または生に近い野菜が出てくることが多くて、まったく食べないわけにもいかず…。
量は少ないですが例えばこんな感じ(ハノイのカフェでの夕食)ですが、腹をくくって食べました。
IMG_2911ポークチャップ.JPG

まあ、去年のタイ以外は、海外(途上国)でおなかを壊したことはほとんどないんですけどね…。

ということで、35回にわたったベトナム旅行記へのお付き合い、ありがとうございました。
nice!(9)  コメント(4)  トラックバック(0) 
共通テーマ:旅行

nice! 9

コメント 4

YAP

楽しい旅行記をありがとうございました。
私の旅行記も、ようやく終わりそうになってきました。
ベトナムは食事がおいしそうなイメージがあります。
どうせ行くなら、そういう国がいいですよね。
ドイツはまずいですよ。
by YAP (2014-11-14 06:28) 

hanamura

その発揮の仕方でしょうがぁ・・・。
自尊心の無い国民にはなりたくないないです。
by hanamura (2014-11-14 07:04) 

Lionbass

YAPさま
ここ数年、メキシコ-タイ-ベトナムと食事のおいしいところに旅行しているのですが、来年はドイツかも!?(@_@)
by Lionbass (2014-11-18 11:46) 

Lionbass

hanamuraさま
ベトナムの歴史の過酷さを考えると、自尊心が若干過剰なのも当然というか仕方ないと思う次第です。
北方の大国の存在を考えると、これからも変わらないのかもしれませんが…。
by Lionbass (2014-11-18 11:48) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。