「阿房列車」 [読書]
▼読み終わった本
*「阿房列車 内田百閒集成1」
内田百閒著、ちくま文庫
【カバー(裏表紙側)紹介文】
******************************
「なんにも用事がないけれど、汽車に乗って大阪へ行ってこようと思う。」
昭和25年、百閒先生は旅に出た。
道づれはヒマラヤ山系なる茫洋とした男。
役に立つこと、ためになることはひとつもせず、借金まみれなのに一等車に乗り、
妙に現実ばなれした旅はふわふわと続く。
上質なユーモアに包まれた紀行文学の傑作。
******************************
「乗りテツ」の元祖、内田百閒の作品集第1巻。
「鉄道」がらみの本は相当読んでるんですが、実はこの「阿房列車」は読んだことがありませんでした。
ご存じのように内田百閒は、夏目漱石の弟子にして、多くの小説や随筆を残した大作家なわけですが、作品を読んだのは、恥ずかしながらこれが初めてです。
有名なこの「阿房列車」、「あぼう」列車かと思っていたのですが、「あほう」列車だということも今回知りました。
ちなみに百閒自身は旧仮名遣いで執筆したそうですが、今回読んだちくま文庫の「集成」では現代仮名遣いに直してあります。
この「阿房列車」シリーズ。
昭和20年代後半に、国鉄の列車に乗って大阪や東北、九州などに旅行した際の様子を、ユーモアというかとぼけた筆致で描いたものです。
当時の長距離列車の運転状況や、車内の様子などがよく分かって、大変貴重な作品だと思います。
既に作家として名を成していたはずですが、その割には旅費を工面するのに借金する話が出てきたり、その割に一等車に乗ったりと、なかなか不思議な行動に思えます。
列車旅行に出発するにあたっては、東京駅や上野駅に知人が見送りに現れたり、行く先々の駅で駅長室に招かれたり、旅先の宿の手配を国鉄関係者に頼んだりしていたことも分かります。
列車では酒(日本酒なのでしょう)を席や食堂車で飲み、旅先の宿でも酒盛りをし、翌朝は遅く起きて朝食を食べなかったりと、酒豪だったらしいエピソードも満載です。
▽購入した本
*「日本語の『常識』を問う」
鈴木貞美・著、平凡社新書
*「阿房列車 内田百閒集成1」
内田百閒著、ちくま文庫
【カバー(裏表紙側)紹介文】
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「なんにも用事がないけれど、汽車に乗って大阪へ行ってこようと思う。」
昭和25年、百閒先生は旅に出た。
道づれはヒマラヤ山系なる茫洋とした男。
役に立つこと、ためになることはひとつもせず、借金まみれなのに一等車に乗り、
妙に現実ばなれした旅はふわふわと続く。
上質なユーモアに包まれた紀行文学の傑作。
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「乗りテツ」の元祖、内田百閒の作品集第1巻。
「鉄道」がらみの本は相当読んでるんですが、実はこの「阿房列車」は読んだことがありませんでした。
ご存じのように内田百閒は、夏目漱石の弟子にして、多くの小説や随筆を残した大作家なわけですが、作品を読んだのは、恥ずかしながらこれが初めてです。
有名なこの「阿房列車」、「あぼう」列車かと思っていたのですが、「あほう」列車だということも今回知りました。
ちなみに百閒自身は旧仮名遣いで執筆したそうですが、今回読んだちくま文庫の「集成」では現代仮名遣いに直してあります。
この「阿房列車」シリーズ。
昭和20年代後半に、国鉄の列車に乗って大阪や東北、九州などに旅行した際の様子を、ユーモアというかとぼけた筆致で描いたものです。
当時の長距離列車の運転状況や、車内の様子などがよく分かって、大変貴重な作品だと思います。
既に作家として名を成していたはずですが、その割には旅費を工面するのに借金する話が出てきたり、その割に一等車に乗ったりと、なかなか不思議な行動に思えます。
列車旅行に出発するにあたっては、東京駅や上野駅に知人が見送りに現れたり、行く先々の駅で駅長室に招かれたり、旅先の宿の手配を国鉄関係者に頼んだりしていたことも分かります。
列車では酒(日本酒なのでしょう)を席や食堂車で飲み、旅先の宿でも酒盛りをし、翌朝は遅く起きて朝食を食べなかったりと、酒豪だったらしいエピソードも満載です。
▽購入した本
*「日本語の『常識』を問う」
鈴木貞美・著、平凡社新書
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