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「鉄道の未来学」 [読書]

▼読み終わった本
*「鉄道の未来学」
梅原淳・著、角川oneテーマ21


鉄道の未来学

鉄道の未来学

  • 作者: 梅原 淳
  • 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
  • 発売日: 2011/09/10
  • メディア: 新書

【帯紹介】
******************************
鉄道と経済
のギモンをわかりやすく解説!
通勤ラッシュは緩和される?
リニアは本当にできる?
新幹線は安くなる?

******************************

「未来学」というタイトルですが、もちろんSF的な遠い将来ではなく、いわば「近未来の鉄道」について、さまざまなデータ・予測を基に論じた本です。

プロローグの「日本の鉄道の現状」では、日本の鉄道利用者の約87%を三大都市圏が占めていることが紹介されています。(2006年の数字)
この数字一つとっても、都市と地方の鉄道を論じるのに、一つの基準・考え方を適用するのは無理だろうということが分かります。
かつて「国鉄」が存在したころは、よくも悪くも「全国一律」の基準が適用されていたわけですが、これはある意味で都市圏で得たものを地方に回すことで、いろんなもの(主に資金)を移転する役割を果たしていたのだろうと思います。

つい最近も、青森や福岡のJR線の状況に接してきたばかりですが、博多駅を発着する一部の通勤電車を除けば、東京や大阪の『通勤電車』とは別の乗り物として考えざるを得ないのかな、と思ったところでした。

また、この本では、JR東海による建設計画が発表されている「超伝導リニア」についても、いろんな条件を考慮しながら、その『未来』について考えています。
果たして、私が生きている間に乗る機会が訪れるのでしょうか。

このリニア建設の問題と関連して、東海道新幹線の『大規模補修』の問題も取り上げられています。
1964年開通ですからもうすぐ50周年を迎える東海道新幹線。
過去には1970〜80年代に、半日ほど列車の一部を運休して補修工事が行われた例がありますが、新幹線の構造物は耐用年数70年となっているとのこと。
今後、どのような対応が取られるのか、興味あるところです。

▽購入した本
*「出張ついでのローカル線」
野田隆・著、メディアファクトリー新書


出張ついでのローカル線

出張ついでのローカル線

  • 作者: 野田 隆
  • 出版社/メーカー: メディアファクトリー
  • 発売日: 2011/10/28
  • メディア: 新書

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コメント 2

YAP

そうか、新幹線も大規模補修が必要な時期になっているんですね。
たしかに、高度経済成長期に造られてから、ずっと走りっぱなしですもんね。
かなり痛んでいるんでしょうね。
by YAP (2011-12-16 07:57) 

Lionbass

YAPさま
まだまだ大丈夫だと思いますが、これから鉄道に限らず。いろんな構造物(インフラ)が更新時期を迎えるんだと思います。
果たして日本にそれをやっていく力が残っているのか、心配になりました。
リニア新幹線も、予定どおりに完成できるのか不安ですし…。
by Lionbass (2011-12-20 13:29) 

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