「銃・病原菌・鉄」 [読書]
▼読み終わった本
*「文庫 銃・病原菌・鉄(上)」
*「文庫 銃・病原菌・鉄(下)」
ジャレド・ダイアモンド著、倉骨彰・訳、草思社文庫
【帯紹介】
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世界史の壮大な謎に挑んだ
知的興奮の書!
ピュリッツァー賞・コスモス国際賞受賞作
朝日新聞「ゼロ年代の50冊」第1位
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【帯紹介】
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民族の盛衰を左右した要因とは何か?
ピュリッツァー賞・コスモス国際賞受賞作
朝日新聞「ゼロ年代の50冊」第1位
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原題は"GUNS, GERMS, AND STEEL - The Fates of Human Societies"となっています。
日本では単行本として2000年に発行されたそうで、そのころから読みたいと思っていました。
最近、文庫で発売されたので買ってみました。
感想は「ちょっと詳しすぎるかな」というのが正直なところ。
読むのに相当時間がかかりました。
全篇を貫くテーマは「文明はなぜユーラシア大陸(ヨーロッパとアジア)で発達し、他の大陸(南北アメリカやアフリカ、オーストラリア)では発達しなかったのか」ということに尽きます。
その答えは、本のタイトルである銃や病気、そして金属の利用にあるというのが結論ですが、もちろん他にも文字や農耕に適した植物、家畜などの果たした役割についても論じています。
著者が力を入れて論じているのは、文明の発展の度合いの違いは、「人種・民族の差」ではなく「環境の差」に起因するということ。
「大陸が東西の距離が大きい場合と南北に長い場合」「農耕に適した農作物(植物)があったか」「家畜化に適した大型哺乳類がいたか」などが、文明の発展に大きく影響したという考察です。
この本が論じる1万3000年の人類の歴史から考えれば、50年や100年はほんの一瞬と言っていいと思うのですが、人類のいろんな『指標』が加速度的に発展・増加していることを考えると、この先、人類社会がどうなっていくのか、考えてしまいました。
▽購入した本
*「聴衆の誕生 - ポスト・モダン時代の音楽文化」
渡辺裕・著、中公文庫
*「文庫 銃・病原菌・鉄(上)」
*「文庫 銃・病原菌・鉄(下)」
ジャレド・ダイアモンド著、倉骨彰・訳、草思社文庫
文庫 銃・病原菌・鉄(上) 1万3000年にわたる人類史の謎
- 作者: ジャレド・ダイアモンド
- 出版社/メーカー: 草思社
- 発売日: 2012/02/02
- メディア: 文庫
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世界史の壮大な謎に挑んだ
知的興奮の書!
ピュリッツァー賞・コスモス国際賞受賞作
朝日新聞「ゼロ年代の50冊」第1位
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文庫 銃・病原菌・鉄(下) 1万3000年にわたる人類史の謎
- 作者: ジャレド・ダイアモンド
- 出版社/メーカー: 草思社
- 発売日: 2012/02/02
- メディア: 文庫
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民族の盛衰を左右した要因とは何か?
ピュリッツァー賞・コスモス国際賞受賞作
朝日新聞「ゼロ年代の50冊」第1位
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原題は"GUNS, GERMS, AND STEEL - The Fates of Human Societies"となっています。
日本では単行本として2000年に発行されたそうで、そのころから読みたいと思っていました。
最近、文庫で発売されたので買ってみました。
感想は「ちょっと詳しすぎるかな」というのが正直なところ。
読むのに相当時間がかかりました。
全篇を貫くテーマは「文明はなぜユーラシア大陸(ヨーロッパとアジア)で発達し、他の大陸(南北アメリカやアフリカ、オーストラリア)では発達しなかったのか」ということに尽きます。
その答えは、本のタイトルである銃や病気、そして金属の利用にあるというのが結論ですが、もちろん他にも文字や農耕に適した植物、家畜などの果たした役割についても論じています。
著者が力を入れて論じているのは、文明の発展の度合いの違いは、「人種・民族の差」ではなく「環境の差」に起因するということ。
「大陸が東西の距離が大きい場合と南北に長い場合」「農耕に適した農作物(植物)があったか」「家畜化に適した大型哺乳類がいたか」などが、文明の発展に大きく影響したという考察です。
この本が論じる1万3000年の人類の歴史から考えれば、50年や100年はほんの一瞬と言っていいと思うのですが、人類のいろんな『指標』が加速度的に発展・増加していることを考えると、この先、人類社会がどうなっていくのか、考えてしまいました。
▽購入した本
*「聴衆の誕生 - ポスト・モダン時代の音楽文化」
渡辺裕・著、中公文庫
便利なものを手にしたとたん、文化が変化してきたんでしょう。
それとともに、負の作用を起こすもの(病原菌)も入ってくるんですね。
by YAP (2012-06-01 08:07)
なるほど、マクロにとらえるとそういうことになるのですね。技術によって環境の違いをを克服し始めた人類は、今後はどっちに進んでいくのかなんて疑問も湧いてきそうです。
by ぶんじん (2012-06-01 13:16)
YAPさま
「テルマエ・ロマエ」はまだ見ていないんですが、昔ポンペイ(火山の噴火で亡びた南イタリアの町の遺跡)をみたとき、「現代でも古代ローマより不便な生活を送っている人が世界にはたくさんいるはず」と思いました。
文明が必ず進歩するとも限らないのではないでしょうか…。
by Lionbass (2012-06-04 21:55)
ぶんじんさま
コメントありがとうございます。
環境の違いを克服するには『コスト』がかかると思うんですが、どうなんでしょう…?
『富』がどうやって産み出されるのか、人類社会の(広い意味での)「経済」の仕組みはとても複雑で難しい問題のような気がします。
by Lionbass (2012-06-04 21:59)